輪菊(白・黄)

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菊は基本的に秋に花を咲かせる植物ですが、私たちは電照を用いて、人工的に日照時間を調整することで、意図的に花芽を持つ時期、開花時期を調整し、生産の多様化を実現しました。そのため、年中どこでも輪菊をお届けすることができます。輪菊は日本でも古くから歴史ある花として親しまれ、祭壇や仏壇のために供花として使用されてきました。当園では、白・黄の2色を取り扱っております。

スプレーマム

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みなさんは菊をイメージすると、白の輪菊が最初に思い浮かべることでしょう。近年では、菊は供花としての役割を越え、観賞用としてカラフルな花を咲かせるものも存在します。その代表的な例が「スプレーマム」です。スプレーマムはバラエティーに富んだ花の色や形が特徴的で、白やピンク・黄色などの華やかな色から上品な薄紫、黄緑などの豊富な色合いを表現することができます。

ディスバットマム

マルヨシ花園

ディスバットマムとスプレーマムと違って一輪大部のマムのことを言います。本来、ディスバットマムはスプレーマムと同様に、生産するときは蕾がたくさんつきます。脇芽を除去することで、養分が分散することを抑えることで一輪の華やかな花をつけます。華やかな印象を与えてくれるため、プレゼントなどの花束に向いている花と言えます。

染めマム

マルヨシ花園

染めマムとは名前の通り、花に色染めした菊のことです。弊社では数ある染料の中から独自で色味を調合し、彩度の強い色だけでなくナチュラルな淡い色見も表現可能です。ハウスで満開まで開かせた【フルブルームマム】を使用した染めマムは、一輪で圧倒的な存在感があり、ご自宅で飾るのはもちろんギフトにも喜ばれております。写真提供©周年菊研究会・撮影/奥敬志

菊が育つまで

私たちが大切に育てる菊が育つまでのストーリーを簡単に紹介します。

①準備から定植まで

前回分の収穫が終わったら、土の消毒を行います。消毒は病害虫や菊に悪影響を及ぼす悪い菌から花を守ります。現在の土の状況や植える品種に合わせて肥料の調合・施肥を行います。その後、ロータリーにて耕うん作業を行います。ふかふかになった土を畝立てし、土壌の準備が完了したら、やっと植え付け(定植)のスタートです。 当園では、40か所ある全ての圃場を毎作ごとに土壌分析し、必要以上の化成肥料の投入を防ぐため、様々な肥料を独自に組み合わせて土作りを行っています。商業用に栽培する花は種からの育成が一般的ですが、菊は親となる株から出た新芽を採取し、定植に用います(挿し穂)。
当園の現在の取扱品種は通年で約30種、菊の需要が高まる時期には50種ほど栽培しております。様々な品種の挿し穂を確保・準備するのも大切な仕事の一つです。
写真提供©周年菊研究会・撮影/奥敬志

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②育成

水やり、病害虫防除、光照射時間や温度管理はもちろん、成長段階に合わせた草姿調整(花の長さを決めたり、茎が曲がらないように支えを作る作業)まで行います。品種に合わせた細かい管理が必要であり、繊細な菊は大切に育て上げられます。また、菊の本来の旬は秋ですが、様々な設備を使って日長や温度を調整することで、菊にとって暑すぎる・寒すぎる時季も、1年を通して安定してお客様の元へ花を届けることが出来ます。
写真提供©周年菊研究会・撮影/奥敬志

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③芽摘み

全ての菊は、頂花(いちばんてっぺんになる花)以外にも茎と葉の間から小さな芽が出て花が咲きます。この『葉と茎の間から出る小さな芽を摘み取る』ことを【芽摘み】と呼んでいます。芽摘みをせずに小さな花を沢山つけるのがスプレー菊。芽を取り除いて頂花のみを残し、大きな一つの花を咲かせるようにするのが輪菊・ディスバッドマムです。この芽を取り除く作業は一つ一つ全て手作業で行わなければならず、菊栽培の工程で最も時間を要する仕事です。

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④一輪菊・ディスバットマム

芽摘みを行った後の工程も品種によって異なってきます。
芽摘みを行ってそのまま、収穫期を待つことで【一輪菊・ディスバッドマム】、特に繊細な花弁を持つデコラとスパイダーの花型は輸送等の摩擦で傷が付きやすいため、1本ずつ保護ネットをかけていきます。
さらに、通常の収穫期からプラス2週間かけて頂花に栄養を届けることで、大きく咲き誇る【フルブルームマム】が出来上がります。畑で満開まで咲かせた花は、つぼみの状態から花瓶の水で開いてくる花より非常にボリュームがあり、圧倒的に存在感が違うのが特徴です。もちろん、花びらが開いているからと言って日持ちは通常の菊と何ら変わらず丈夫で長く楽しめます。

染マムについて(現文を残さず以下に変更)
フルブルームマムの工程から、花専用の染料を水揚げさせることで様々なカラーのフルブルームマムが誕生します。弊社副代表はカラーコーディネートの資格を有しており、お客様のオーダーに合わせた色の染マムを提供することが可能です(2週間以上前に要予約)。
写真提供©周年菊研究会・撮影/奥敬志

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⑤収穫

品種の収穫時期に合わせて収穫作業を進めていきます。花専用の収穫鎌を使用して、一本いっぽん収穫作業を行います。葉や茎が折れたり、欠けたりしないように丁寧で慎重な作業が求められます。

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染めマムについて

フルブルームマムを使用し、独自に調合した染料で染めることで【染めマム】が完成します。
写真提供©周年菊研究会・撮影/奥敬志

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⑥調整

輪菊とほとんどのスプレーマムは機械によって選花、その他、機械が使用できない繊細な花に関しては丁寧に一本いっぽん手作業にて選花作業を行います。 地元鹿児島や九州管内はもちろん、東京への大都市や、遠方北海道への出荷も行っております。
写真提供©周年菊研究会・撮影/奥敬志

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⑦水揚げ・出荷

梱包前に花にしっかりと水を吸わせ、丁寧に箱詰めして全国へ送り出します。たくさんの工程を経て、大切に育て上げられた菊を皆様の元へお届けします。
写真提供©周年菊研究会・撮影/奥敬志

mkm